嫌いな人いてるんやろか?

 ご無沙汰しております。 今日はそろそろ本格的なシーズンを迎える『苺』です。

かわいい?

 ふわふわのスポンジと生クリームの上にちょこんと乗っかっている真っ赤な「いちご」。 確かにかわいらしいイメージがあります。 しかし・・・ あれ、甘いですか? 私は苺の甘いショートケーキを未だかつて食べたことがありません。 ショートケーキなどに使われる製菓用の苺は完全に見た目重視であり、綺麗な円錐状の形とまっかっかな色と粒ぞろいや大きさが重要なようです。
 この時期になると街中のケーキ屋さんや和菓子屋さんから週に何度も苺の注文を受けるようになります。 皆さんが大好きな?ショートケーキや苺大福が主力商品になるそうです。 ショートケーキはケーキの中ではダントツの1番人気だそうですが、そんなショートケーキが一番の『悩みの種』だそうです。
 苺は11月下旬ごろから市場に出回り、翌年の4月末ごろまで味わうことができます。 意外と長い間お口にすることができますが、時期によって手ごろであったり「赤いダイヤモンド」であったりします。 味の旬はちょうど今ぐらい、1月末から3月下旬あたりがお勧めです。 今スーパーに行かれても「あかん、まだ高いわぁ〜」と素通りするようなお値段だと思います。 この時期はハウス栽培であり、生産量の絶対数が少ないためです。 2月末あたりから急に安くなってきます。 この時期から『露地物(要するに吹きっさらし)』が出回るため絶対数は増えてゆきます。 3月中ごろには「チョコレート買うよりいちご!」というぐらいのお値段になります。(私は以前1パック100円で売ったことがありますw 利益もちゃんとありました!)
 その反面、ありえへんほど高値がつく時期もございます。 クリスマス直前には1パック1500円に高騰しますが、それでもガンガン売れていきます。 こんなときは「あんたら、時季が時季やからこんなことしてボッてんにゃろう!! いやらしい! もっと安してえな!!」とよく言われますがそんなことはございません。 この時季は各地で洋菓子店や菓子メーカー、パンメーカーが産地との直接取引きや買占めなどによりスーパーなどの小売店向けの市場経由の物量が極端に減るため、価格はどうしても高騰してしまいます。 街中のケーキ屋さんは「売れば売るほど赤字」と嘆きながら50パック、100パックとお買い上げになられたのを覚えています。
 このクリスマスシーズン前の安いときに買っておいて、ケーキを作るときまで何とかもたせられないものか? 残念ながら無理です。

『苺は日持ちしません!』

 まずこれは覚えておいてください。 冬場で2日、頑張って3日。 春は1日です!! 買うときは「明日食べよう」「安いから買うとこう」ではなく『食べるときに買う!』ようにしましょう。
 では、「購入時はどこに気をつけたらええのん?」という質問が帰ってきそうです。それでは、

ここを<見てみて!>『いちご』

 いちごは鮮度が命!! 五感をフル活用します。 先ずは「見た目」

  • 「ヘタ」
    • しゃんとしていて張りがある。 綺麗な緑色        →○
    • 萎れている。 ヘタの取れたものがある。 茶色がかった色 →×
  • 張り・つやはある?
    • ある →○ 新鮮です!
    • ない →× 腐らず水分が抜ける例です。 おいしくありませんがジャムには使えます!
  • 「果肉部分の色」
    • まっかっか           →○
    • 白い部分がある         →○
    • 白い              →△
    • 緑がかった白          →×
    • ところどころにピンク色をしている→×

いちごは「赤ければ赤いほど甘い!!」と思われがちですが、品種によって色付き方や色合いが異なるので、基本的に見た目の色で『甘さ』を判断することはできません。 ほとんどが白くても甘いものもありますし、まっかっかでも酸っぱいものはあります。 ただ「ピンク」は要注意です。 この状態のものはまだ腐りはしてませんが味が変わっておりお勧めしません。 ただ『カビ』の発生がなければ「ジャム」にすることはできます。

  • パックを持ち上げて底を見ましょう!
    • つぶれていない。 汁が出ていない。 →○ 新鮮です!
    • つぶれている。 汁だらけ  →× 「ピンク色」から時間がたつとこうなります。
  • あまーいイチゴの香り
    • しない  →○
    • する   →×

以前「果物の香りは危険信号!」と申しましたが、その典型的な例がこの「いちご」です。 いちごコーナーの前を通ったとき、「ぷーん」とおいしそうな香りが漂っていたら、「ここのいちごはやばいな!」と思ってもらってもいいと思います。

 最近のいちごは各産地ごとに品種改良が行われ、ブランド化が進んでいます。 次回はできるだけたくさんの品種を取り上げ、それぞれ甘さや風味の違う苺たちを紹介していきたいと思っております。
 ちょっと「敷居」の高い果物ですが、安くなれば食べておきたい果物でもありますよね。 私は食べ飽きましたが・・・